自分の取りたかったIDが取れなかったから、試しにこれを打ってみたら、いけてしまった。自分の身の丈に合わないIDかと思うが、取れてしまったのだから、深く考えずにいよう。所詮ただのIDだ。

 

 振り返れば、幼少期の頃にきっかけはあったように思う。普段は分からない程度だが、ある条件下だと、右目と左目で見える色が若干異なることに気づいた。それは白い壁をただ眺めている時に、稀に起こる。同じ白い壁でも、どちらかの目の世界の方が少し暖かなクリーム色で、どちらかがクリアな白色に見える。子供心では少し不思議に思う程度だった。意識はしなかったが、どちらの世界が本当の世界なのだろうとぼんやり思っていた記憶がある。今でもたまに両眼の色差に気づくことはあるが、深く気にはしない。日常生活では困らない程度だからだ。

 「左右 目 色」などで調べてみれば、同じような人は案外沢山いるものだと分かる。だが、その原因を的確に突いている人はぱっと見あまり居なさそうである。実は自分でもよく分からない。脳内で色の感覚に寄与する領野はV4と呼ばれている。V4へは左右の眼からの情報が混ざった入力を受けるようなので、問題はその前の段階だろうか。V1で両眼の情報が混ざるから、もっと前だとすると、網膜に入る段階で光の波長が若干変わっているのだろうか。例えば硝子体や水晶体で。入る光の波長が変わるのだとすると、変化したエネルギーはどこへ行ったのだろうか。

 

 こんなことを考えたところで、何になると言うのだろうか。もう寝よう。明日は心理実験の被験者になるみたいだ。